鼻・アレルギーの病気(舌下免疫療法)|さいとう耳鼻咽喉科医院|岩手県盛岡市の耳鼻咽喉科

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鼻・アレルギーの病気(舌下免疫療法)

鼻・アレルギーの病気(舌下免疫療法)|さいとう耳鼻咽喉科医院|岩手県盛岡市の耳鼻咽喉科

鼻の病気について

鼻をかんでいる女性

鼻の症状

  • 鼻水が止まらない
  • 鼻づまり、頬や目の奥、眉間が痛い
  • くしゃみが止まらないことがある
  • 花粉症がつらい(鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、充血など)
  • 鼻が痛い
  • 色のついた鼻水がでる
  • 鼻がくさい
  • 鼻血が止まりにくい
  • 匂いがわかりにくい

風邪(かぜ症候群)

風邪は、正式には「かぜ症候群」と呼ばれ、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、痰などが主な症状で、上気道(鼻やのど)の急性炎症を指します。発熱、全身の倦怠感、食欲の低下などが伴うこともあります。風邪の原因となる微生物の約80~90%はウイルスで、ウイルスが粘膜から感染し、炎症を引き起こします。

一般的には自然に回復することが多いですが、放置すると気管支炎、副鼻腔炎、中耳炎などの合併症を引き起こす可能性があるため、耳鼻咽喉科を受診することが推奨される病気です。

アレルギー性鼻炎

アレルゲン(アレルギー症状を引き起こす物質)を吸入することによって、鼻の粘膜で抗原と抗体が反応し、鼻の症状が現れる病気です。アレルギー性鼻炎には、1年を通して症状が出る「通年性アレルギー性鼻炎」と、季節ごとの花粉などが原因となる「季節性アレルギー性鼻炎」、いわゆる「花粉症」があります。

通年性アレルギー性鼻炎の原因としては、家庭内の埃やダニの糞・死骸、ペットのフケ、カビなどが挙げられます。一方、季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の原因となるのは、スギやヒノキ、ブタクサなどです。

当院では、まずは内服薬や点鼻薬などで治療を開始しますが、症状に応じて舌下免疫療法や手術療法をお勧めさせていただきます。

舌下免疫療法(スギ、ダニ減感作療法)

少量のアレルギー物質を長期間にわたり投与することで、アレルギー体質を改善し、根本的に治療を目指す方法です。この治療法では、通常3〜5年間、毎日続けて投与を行うため、定期的な通院が必要となります。80%程度の患者さんに高い効果が期待できる治療法です。

ダニの舌下免疫療法は、常時治療開始が可能ですが、スギの舌下免疫療法は、スギの飛散時期(2月末~5月頃)を避けて治療を開始する必要があります。

下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術

炭酸ガスレーザーを使用して鼻の粘膜を焼くことにより、鼻腔内の空間を広げ、鼻の通りを改善する治療です。施術後は一時的に鼻づまりが悪化することがありますが、数週間以内に改善が見込まれます。当院では、局所麻酔による日帰り手術が可能です。ご希望の方は、ぜひご相談ください。

副鼻腔炎

急性副鼻腔炎

ウイルスや細菌が副鼻腔に感染することによって起こります。特に風邪をひいた後に発症することが多く、風邪に続いて細菌感染が副鼻腔に広がることが原因です。膿のような鼻水が出るほか、副鼻腔に膿が溜まることで、頬や目の奥に痛みを感じます。頭痛、頭重感、発熱などを伴うこともあります。小児は大人に比べて副鼻腔炎にかかりやすいため、早期に治療を開始し、症状をこじらせないようにすることが重要です。

慢性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎は、長期間にわたり鼻水が続く、鼻水がのどに落ちる、常に鼻が詰まって口呼吸をしている、においを感じにくいといった症状が続く状態です。治療には、鼻内の清掃や鼻洗浄、ネブライザー吸入、また抗生剤や去痰剤、抗アレルギー薬などによる薬物療法が行われます。マクロライド系抗生剤を長期間内服(約3か月)しますが、改善が見られない場合には、手術加療を検討するため、適切な病院へ紹介いたします。

好酸球性副鼻腔炎(ポリープを伴う慢性副鼻腔炎)

鼻茸(ポリープ)を伴う慢性副鼻腔炎の中でも、治療が難しく再発しやすいものとして、好酸球性副鼻腔炎があります。この病気は、国によって指定難病に認定されており、積極的な治療が求められます。主な症状には、鼻詰まりや後鼻漏(鼻水がのどに流れること)、顔面の違和感のほか、嗅覚障害(匂いが分からない)があります。また、この病気は気管支喘息と併発することが多いため、喘息の症状がある患者さんは、この病気が疑われることがあります。

治療の初期段階では、一般的な内服薬や点鼻薬を使用しますが、効果が十分に得られない場合が多く、手術が必要になることもあります。しかし、手術を行っても再発が見られることがあり、その場合、術後にはステロイド治療や**デュピクセント®(生物学的製剤)**が推奨される場合があります。

ステロイドによる治療は短期間で効果的ですが、長期間使用すると全身に悪影響を与える可能性があるため、長期投与は避けるべきです。対して、デュピクセント®は継続的に使用する必要がありますが、安全性が高く、治療効果も非常に良好です。これは効果的かつ安全な治療法として広く認められています。

なお、デュピクセント®は高額な治療法ですが、指定難病の認定を受けることで治療費が軽減される制度もあります。

鼻中隔湾曲症

鼻中隔とは、左右の鼻腔を仕切る壁のことを指します。多くの日本人は、生まれつき、または成長の過程で鼻中隔がわずかに曲がっていることが一般的ですが、曲がりが強い場合を鼻中隔弯曲症といいます。この状態では、片方の鼻腔の空間が狭くなり、その結果として鼻づまりが生じます(両側の鼻づまりが発生することもあります)。また、鼻中隔弯曲症による鼻づまりは長期間にわたり続くことが多いため、症状があっても自覚が乏しい場合があります。鼻が通ることは、日常生活において非常に重要です。少しでも鼻づまりの症状を感じる場合は、早めの受診をおすすめします。

治療には手術が必要です。曲がった鼻中隔の一部を切除し、鼻腔内の空間を広げることで、鼻の通りを改善します。この手術により、呼吸がしやすくなり、生活の質が向上します。

鼻出血症

いわゆる鼻血と呼ばれ、鼻をほじったり、鼻をぶつけるなどの外的な刺激によって引き起こされることが多いです。特に原因がない場合にも突然出血することがあります。
特に鼻の入り口付近には細かい毛細血管が多く集まっており、少しの傷でも出血を引き起こすことがあります。鼻出血が起きた際には、小鼻を軽くつまんで圧迫し、前かがみの姿勢で座って数分間様子を見てください。この方法で止血しない場合、鼻の奥からの出血が考えられるため、早めに受診することをお勧めします。

嗅覚障害

においが感じられなくなる症状を嗅覚障害と言います。原因を調べるために内視鏡検査、レントゲン検査などを行います。漢方薬や点鼻薬、嗅覚リハビリなどで治療を行います。

気道性嗅覚障害

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などで、鼻がつまり、においが嗅粘膜(鼻の上の部分)まで届かないことで起こります。

嗅神経性嗅覚障害

においの神経(嗅神経)自体が、ウイスル感染症(コロナ、インフルエンザ等)や薬剤の影響によって障害を受けたり、外傷によって嗅神経が切断されるために生じます。

中枢性嗅覚障害

頭部外傷や脳の病気(脳腫瘍、脳出血、脳梗塞)によってにおいを感じない状態です。パーキンソン病やアルツハイマー型認知症でも嗅覚障害が合併することがあります。

鼻腔内遺物

小さなお子さんが鼻におもちゃや異物を入れてしまい、取り出せなくなることがあります。その場合、鼻内を丁寧に観察し、専用の鉗子やフックを使って異物を摘出します。特にボタン電池を誤って入れてしまうと、粘膜に損傷を与え、鼻中隔に穴が開くこともあるため、早期の対応が重要です。

鼻腔がん、副鼻腔がん

鼻腔や副鼻腔内に悪性腫瘍(がん)が発生する疾患です。片方の鼻づまりや、鼻水に血が混じるなどの症状が見られた場合は、早期の受診をお勧めします。

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